片付けの出発点は、荒れた庭木の伐採を業者へ依頼することから
まずは、荒れ果てジャングル状態の庭から実家の再生をスタート!
リビングのカーテンを恐る恐る開けて裏の庭を見る…それが恐怖でした。
実家を訪れるたび毎度、隣家の敷地にまでビヨーンと伸びてる枝に冷や汗状態(お隣さんが
いい人やったからよかったものの…)。
敷地内も草木が自由に伸び放題。
我に日光を!
とばかりに、それぞれが競うように枝やつるを伸ばしてる…。
伐採を依頼する業者に全く心当たりがないので、京都市内に住む親戚に
紹介してもらい、まずは見積もりを出してもらいました。
遠方に住んでいる事情を伝え、住所を教え、
現地に行って外から塀越しに庭の状態を
見てもらったのです。
庭自体はそんなに広くないけれど、玄関脇の木の伐採も頼んだことと松や桃など、幹の結構太い樹木が何本もあったのは確かです。
見積もり金額、6万円也。

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覚悟してたけど、結構したね…。
他にあたる業者もないし。
とことんやると決めた 家の再生の
スタートを切るのだし。
やむなし…。
次の帰省に合わせて、作業を実施して
もらうことにしました。
そして当日。
電動ノコギリのパワー音と共に次々に切り倒され、刈られていく草木。父が丹精込めて作った庭も、たちまちにして殺風景な姿と変わってしまって。
一留の寂しさと共に、近所に迷惑を掛けずに済む、という安堵しました。

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安堵感と共に、
「今、戦いの火蓋が落とさた」
というような、身がひきしまる
思いでした。
伐採された後に残された切り株が、5〜6箇所土から顔を出していた
ので、「これはもう自然に枯れて
いくものですか?」と業者さんに
尋ねると、
「大丈夫でしょう」とのことやったけど、気になったのは、
「この後、雑草が多くなるかも知れんけどね」
という言葉。
なに!? 雑草???
家を占拠していた大量の物たち
物であふれた家の中。 どこから手をつけたらいいのかわからへん…!
片付ける場所は、
1階に3部屋、2階に2部屋の全部で5部屋と、
離れに1部屋、それぞれの部屋の押し入れ、
廊下、廊下の押し入れ、ダイニングにキッチン、
玄関、勝手口の通路、軒下、庭にある3つの倉庫!
部屋の角、廊下の突き当りのカーテンの内側
には、器用だった父(もしくは祖父)がこさえた作り棚もいくつかあり、その
上にも物!
ありとあらゆるところに…、
置けるところにはすべて、物が置いてある状態でした。
祖父母の時代から、60年を超える歴史がある家ですもの。
60年超のこの家に持ち込まれた物、物、物…その量と言ったら!!
物がなかった時代に生きた
祖父母、両親にとっては、
たくさんの物に囲まれること
こそ、豊かさの象徴だったの
ですね。
特に母は物が捨てられない人で、何でも「いつか使うかも」と取っておく性格。
スーパーのビニール袋、薬の袋、お弁当の掛け紙、お店でもらった未使用の
口拭き紙ナプキンまで…置いてありました。
目に触れないうちに忘れられたものが大量に発掘されました。
気持ちはわかる…んだけどねぇ…。

UnsplashのNguyen Dang Hoang Nhuが撮影した写真
亡くなった父の物も、処分すべき物もそのまんま。
仕事の書類やパンフレット、顧客名簿、名刺、営業に
使ったノベルティの余り…。
離婚した私の兄の物まで。
結婚していた時代に使っていた家具やらインテリア、服、本…。
その他 細々した物をわんさか持ち込んであって、
取りに来る目処もないのに、真面目にとってあります。
お中元、お歳暮、粗品、抽選品…のし紙がそのままついた箱には、ギフトセットの洗剤やタオル、キッチン小物など。
悲しや、活躍させてもらえないまま置き去り状態。
あるとわかっていたら、買い足さなかっただろうに…
ああ何と無駄なことか。

Image by congerdesign from Pixabay
母も身の回りの整理を、そのうち、そのうち…と
思っているうちに体が動かなくなってしまい、
案の定、その仕事がこっちへ回ってきました。
中でも、特に多かったのは母の衣類。
結婚当初に持ってきたと思われる、思いっきり
レトロなコート、ワンピース、セーター、スカート、着物類、そして、スーパーの服飾売り場でパート
販売員をやっていた頃、社員割引で買えたのだろう
服飾雑貨…。
山盛りのタオル、ハンカチ、スカーフ…。
買ったもの、誰かからの贈り物らしきもの…
新品もたくさん出てきました。

Image by Mila Okta Safitri from Pixabay
あ、あ、あー・・・!!!!!
見渡して目に入る物だけでも果てしなく
あるのに、
各部屋の押入れの中にも、ぎっしり!!
襖戸を開けてると目に入る、紙製や
プラ製の衣装ケースの数を見るだけでも
ハンパない。
かつて活躍した来客用の布団類もわんさか入ってる。
・・・・気が遠くなった。
とんでもないことに挑もうとしていることを、
改めて思い知りました。
物たち1つ1つと対面、敬意を込めて… 感謝の言葉をかけ処分
「処分品を入れる自治体指定のゴミ袋と、
仮置き場である借家へ持って行く物達用の
無地の袋を大量に現地調達し、次々に仕分け
していきました。
とにかく時間がないので、瞬時に決断していかなあかん。
それでも悩んでしまうもの。
いったん保留スペースに置いたり、ゴミに入れたものの気が変わって保存の袋に入れ直したもの、またその逆もあったりでた…。
1つ1つ手に取りながら、こんな果てしない作業、ホントに終わりがくるん
かな…しかも予定までに…。
疲労と不安に押しつぶされそうになるのと闘いながら、
ただ手を動かし続けるしかなかったのでした。
実は、自分で手をつける前に
”生前片付け業者” に電話し来てもらって、この作業を依頼したら
どのくらい費用がかかるか
見積もってもらっていました。
ざっくり40万円、とのことでした。
だいたい予想していた額でした。
後日、リフォーム会社の人にこの話をすると、「しますよ! しますよ!いや、100万とかしますよ!」
とあっさり言われました。
運び出す作業も大変に違いないが、ゴミを分別する作業が大変なんで、
その手間賃がある程度 高額になってしまうのは想像に難しくはありません。
確かに大変よなぁ……。
一般ごみ、プラスチックなどの資源ごみ、
缶・ビン(透明か色付きか)、袋には入れられない段ボールや雑紙、金属類、家電品、
電池・電球・蛍光灯、スプレー缶、CD・
ビデオなどのメディア類、大型家具や布団、陶器類、カーテン(衣類は一緒に入れたら
ダメで、一般ゴミになる)……。
ただ、これは自治体によって分け方が違うので、住居地でよく調べる
必要があります。
処分方法によって分けてまとめていく作業が、この先待ってる。
…ぞっとした。
そりゃあ何十万もするわなぁ…。
他人のほうがその家の物に思い入れがない分、作業は早い
やろけど…。

Image by Myriams-Fotos from Pixabay
このような果てしない道とわかって
果敢に立ち向かったのは、これから母と娘を守っていかな
あかん、という使命感であり、そのためにはなるべくお金を大事に残しておきたい、という現実面のこともあるけれど、
やむなく処分するにしても、自分で物にすべて目を通してから処分したい、という気持ちが強かったからでした。

Image by Willfried Wende from Pixabay
物を最小限に減らして、仮置き借家の限られたスペースに収めきらないといけなかったし、
自分一人で運び込む力にも時間にも限界がある…。
長年、物で圧迫されていただけに、新しくなった家は極力少ない物で、空間を広く使うというスペースの
贅沢を感じたかった…。
大量に物を処分しようと決意をして、母にも説明して、半ば無理やり処分に
ついての同意を得て来たものの、目にも触れられず何もかもがゴミとして処分
されるんでは、物たちも浮かばれない。
せめて全ての物に…全ての両親の思い出に、目を通し、お礼を言ってから処分
したかったのです。

Image by Mehrshad Rezaei from Pixabay
それが、捨てられていく無力な物たちに対する、
せめてもの礼儀だし、情だと思ったのです。
実際には、私の脳内や口から出てくる言葉は、
「ありがとう」よりも
「ごめんなさい、ごめんなさい」が多かった…。
ありがとうの気持ちも「ごめんなさい」に
込めて、作業を進めました。
そして、私の判断でこうしてしまうことを…
父にも。母にも。
何度も涙があふれた…。
不用品買取サービスを利用! 少しでもお金に変わればラッキー

UnsplashのBrett Jordanが撮影した写真
眼の前に大量に広がった、
不用品の山。
不用品といったって、ゴミばかりではないんです。
長いこと日の目を見ずに保管されていた物、
保管中に忘れ去られていた物、必要ないけど使えるから
置いておかれた物……。
使える物がたくさんあるんです。
だけど多分、今後使うことはないものが大多数!!
でも、使えるだけに、無下に捨てるのは心が痛む…。
これらを少しでもお金に変えられたら…。
誰か欲しい人に活用してもらえたら…。
生活の場にこれらの物があるなら、
生活の片手間にメルカリやジモティーに出品して他人に譲る、ということもできるけど、そんな悠長なことをしていられない。
ネットフリマで売れそうな物は最低数だけに絞って一時保管の家へ持っていくことにし、後は別の方法を試みました。
出張買取サービスに電話
「出張高額出張買取」で検索し対応エリアを
確認、近くて早く来てくれそうな業者を
ピックアップして電話。
来てくれた2人組の業者さんは、三段ボックスや小棚、冷凍庫、壺や趣味の工芸品、
最初の時点で処分確定させた物を査定して
もらいました。
引き取っても売れそうにない物は当然拒否され、売れそうな物は
その場で買取値を提示、私が承諾すると引き取ってもらえるシステム。

Image by Manfred Richter from Pixabay
案の定、「高額買取」とはいかず、
二束三文の買取価格でしたが、
そこはある程度譲歩しないと先へは
進みません。
持ち帰ってもらった物の分、幾分か床にスペースが空き、少し前に進んだ気がしました。
業者が去った後、渡された手書きの計算書を何気なく見ると、
計算間違いで500円多く計上されていて、ラッキー!と、心で
小躍りしました。
リサイクルショップへのタクシーに乗せて持ち込み
次に行ったのは、近くのリサイクルショップ。
近く、とは言っても、徒歩では30分弱の距離です。
大量の食器セット、お盆、衣類、大正琴などの持ち込みにトライ…。
出張買取を利用した後に、押し入れから出てきた物たちです。
昔は結婚披露宴の引き出物に食器セットをもらうことが
多かったようで、まっさらの食器セットがいくつもありました。
なるべくたくさん車に積み込んで持って行きたかったけど、車がない。
田舎へ引っ越した際に処分していたのです…。
仕方ない、行きはタクシーで行こう。売上も手に入るやろうし。
行きはタクシーで、帰りは手ぶらやからブラブラ歩いて帰ればいい。

Image by Deborah Hudson from Pixabay
リサイクルショップには所狭しと持ち込まれた
不用品が並べられていました。
すぐさま、店員さんに声を掛け査定をお願いすると、予想もしない言葉が返ってきたのです!
買値が付くのは、唯一 大正琴だけ、ということ
でした。
古いものとはいえ、まっさらの食器セットも大量に持っていったのに、
ただの1円も値が付かないとは!
予想外の大誤算!!
私が言葉を失っていると、女性店員は迷惑そうな顔で「こういう食器とかって、場所とるからね、
もう置くとこないんすよ。ほら、おんなじようなのがいっぱいあるでしょお?」
と、指し示す方には、なるほど…
同じようなタイプの品々が ”お先に失礼”と
いうような顔で並んでおります…。
重たい食器セットをまた持ち帰ろうとすれば、帰りもまたタクシーを使わなければ無理…。
赤字やん。
「どうしよう……」さすがに呆然としている私に、「買値が付かなくてよければ置いていってもうていいけど」と女性の言葉。

Image by andreas160578 from Pixabay
背に腹は代えられぬ。仕方がないっ。
あんな重い食器を抱えて帰るなんて、この疲労
した体では絶対に無理だ。
お金に換えることをあきらめ、「お願いします」と引き取ってもらい、徒歩30分の帰途に
つきました。
とっても、トホホ…な気持ちでした。
壺類は、近所の骨董品屋へ画像を持ち込み相談
実家からほんの2分程の場所に骨董品屋ができていたのを、少し前からマーク
していました。
父が買い求めたいくつかの壺と、
昔 餅つきに使っていた石臼と杵が庭の倉庫にありまして。
こういうの、骨董品になるのかな? ダメもとでも聞くだけ聞いて
みよう。
いくら近いとはいえ運ぶのは大変なので、携帯で画像を撮ったものを持参して
訪ねてみました。
看板に「お気軽にご相談ください」と書いてあるのに背中を押される気持ちで、「すみませぇん」と扉を開けました。
出てきたおじさんに画像を見せた結果、残念ながら家にある壺類は皆、
”工芸品”であって”骨董品”ではない、とのことでした。
ちーん。
確かにな。
石臼と杵もまた空振りでした。申し訳なさげに丁寧に対応してくださり、
納得して帰りました。
ま、ナイストライ、と言うことで。
自分一人で動かせない、大型家具の処分の段取り

UnsplashのJulian Hochgesangが撮影した写真
家の中にはたくさんのタンスがありました。
着物の入った桐の和ダンスが最も大きく、
大・中・小、押し入れの中で使われていたものも合わせると、9棹くらい?
それに書棚、下駄箱、BOX型の棚…。
あと、ぶら下がり健康器やエアバイクといった健康器具…。
一人では動かせない大型の重いものは、「くらしのマーケット」という
様々なサービスの業者を紹介しているネットサイトで、口コミのよい、
生前整理の業者さんを見つけて連絡をし、下見に来てもらい見積もりして
頂きました。

UnsplashのClay Banksが撮影した写真
いかにも〜!なガタイのいい、愛想
よい男性が来られました。
見積もり額は6万円也。
あの量からすれば、”納得価格”でした。
いやリーズナブル価格と言えました。
「その代わり…」と業者さんは付け加えました。
「私と、もう1つ別の業者にも持ち帰ってもらうことを許可してもらえますか」量が多すぎるので自分のトラックに乗り切らないだろう、
ということと、そのもう1つの業者に自分が依頼し、その業者は回収した物を
海外に売りに出し、そこで利益を得る、だから安い料金設定でできるのだ、と
いうことでした。

UnsplashのJulia Luzganovaが撮影した写真
日本製品はクオリティが高いので、ミャンマーなど海外で売りに出すと、大変人気があるのです。
私もそういう話を以前に聞いたことがありました。
回収された後に、どこでどう使われようと構わないし、喜んで使ってくれる人がいるのであれば、嬉しく思いました。
きっと物たちも嬉しいと思います。

UnsplashのPaper Texturesが撮影した写真
さあ決まった!
次の帰省日に合わせて作業日の予約し
引き取ってもらうものが
一目瞭然でわかるように付箋を貼ってマーキングし準備。
作業効率を上げ、時間と手間が省けることを常に意識していました。
公共の処分施設をなるべく利用し、自分で持ち込む
何度も実家へ帰ったうちの3回、レンタカーを事前に予約しておいて
不用品を積み込み、ゴミ処理施設へと車を走らせました。

UnsplashのJustin Meckesが撮影した写真
最初は軽トラ、
次に大型のボックスカー、
そして再びの軽トラ、でした。
乗り慣れない車に乗るのは
緊張したけど、ここで事故ったりしたら それこそ時間のロス。
そこは慎重に運転しました。
それにしても、非力な私があれだけの大荷物を、たった一人で運び出し積載したなんて、誰が信じよう。
まさしく”火事場の馬鹿力”やった…。
時間に急かされる中、「無理〜」とあきらめる選択肢がなかったからこそ、やりきれたんやと思います。
お向かいのおばちゃんに、感心されるやら、呆れられるやら。
「男まさりやなー」
って… 非力な私に何をおっしゃいます。
大型ごみはクリーンセンターへ直接持ち込み
ゴミ袋に入れて収集車に出せない大型ゴミは、通常、大きさに合わせて規定の
手数料をコンビニで払いシールをもらう、
それを回収ゴミに貼って指定された日に指定場所に出すと回収してくれます。

UnsplashのCatgirlmutantが撮影した写真
手数料は1つにつき、400円から2400円。
でも指定された日に出す、ってことが
できひん。ずっと滞在してるわけじゃないから。
ゴミの行き先のクリーンセンターへ自分で持ち込むこともできるんです。
手間はかかるけど、多量の場合はだんぜんお得!
手数料がかなり安くなります。
雨がポツポツ降りかける中、それ以上 雨がひどくならないことを祈りながら
処分品を無我夢中で積み込んだ…。

UnsplashのNataliya Melnychukが撮影した写真
子どもの頃 使っていた、グリル付きの
ダイニングテーブル。
まだ置いてあったんだ…。
揃いのダイニングチェアも。
もう座面が外れているものもある…。
ガラスの天板の籐のローテーブル。
茶の間でずいぶん活躍してくれた…。
小棚、ハンガーラック、大量の寝具…。
しっかり抱えるために、滑り止め付きの軍手がいい仕事をしてくれました。
トラックに載せて、たんまり持って行っても100kg まで1500円程(当時は
値上げ前で1000円やった)。
100kg超えると10kg増えるごとに200円プラス、という計算。
100kgまで、というのはかなりの量で、破格値。
載せられるだけ載せて山積みにし、この山が崩れないように、
同じく処分品の毛布を上からかぶせ、ゴムひもをかけました。
上から毛布をかけるのは、私の恩人Yさんのアドバイスでした。
降り出していた雨も大降りにはならず、無事、最低料金でかなりの量の不用品を一気に処分できました!!
でも、まだまだだ。
まだまだ残っている…。
車で片道25〜30分。
この道のりを今後何度か往復することになるのでした…。
無料の不用品回収施設、まち美化事務所
実は、クリーンセンター行きの前に立ち寄った施設があります。
それは市のまち美化事務所。
小型電化製品、小型刃物類、工具類、電球、電池、陶器、CD・ビデオ
テープ等のメディア類、衣類、
段ボール、雑紙、書籍…。
きちんと分けたら持ち込めるようになっていて、無料!! 最強!!
何に分類したらいいか分からない物もたまにあって…
(例えば、子どもの頃のおもちゃや科学セット、木やプラスチック、
金属など色々な素材が組み合わさってできた製品など…)
そういうものは大概、「一般ごみ」に入れておけばよいらしい。
持って行って「一般ごみ」と言われたものも、持ち帰って改めてゴミの日に出すのは面倒なので、袋を一緒に持参してその場で入れれば引き取ってくれます!
ここへは足繁く通いましたね…。
この無料の施設でできる限りのものは下ろして、ここで引き取ってもらえない
ものだけクリーンセンターへ持って行く、というようにした方が節約。
何せ無料ですから!
大型家具の処分
さて、あらかじめ契約しておいた大型家具の引き取りの日。
中味をすべて出してカラっぽにし、付箋を貼って印をつけて
おいたタンス、書棚、ロッカー、庭の物置、その他諸々…。

Image by Łukasz Dyłka from Pixabay
業者さんは一人作業。
すんごい力で家具を引きずり
出し、次々にトラックに積み込んでいく…
吹き出した汗を拭く間も
惜しんで、きびきびと作業を
進められます。
一人であんなに重いものを、あんなにすごい量を、片付けていかれる様は圧巻でしたね。
こういった作業を何軒も請け負ってこられたと方のようでしたが、作業後半に
なると、疲れを汗だくの顔ににじませながら、言われたひとこと…
「この家は、物が多い!」
はい、その通りでございます…。苦笑。
言われた通り、もう1つの業者に連絡を取られ、間もなくして到着されました。

UnsplashのPelajar Wajoが撮影した写真
初老の社長と作業員のミャンマー人の若者。
そのトラックにもガレージに出して
おかれた家具類を次々に作業員が積み込んでいかれましたが…どうも予想以上の量で積みきれない様子。
社長が「ちょっと積みきれへんから、後日取りにこさせてもろていい?」
「留守にしてるから、勝手にガレージから持って行ってもらえるん
やったら…」
数日間、ガレージには文字通り”ガレージセール”のように、家具類が
展示のように置かれたままの状態となりました。ちょっと恥ずかしかったな。
物の多さに皆びっくりでした。
本当なら、6万円で済む量ではないのは素人の私でもわかりました。
社長と挨拶を交わした時、社長の妹さんが結婚して以来 住んでおられる場所が、私が住んでいた田舎の町と近かったことで話がはずんで、ちょっと仲よくなった
ことが効を奏したようです。

Image by Bellezza87 from Pixabayちょ
遠方から通っている苦労を鑑みて
下さったようで、
「本当やったら追加料金が発生する量やけど、今日はたまたま社長さん自ら来てはったから、もう追加なしでいい(決定権のある人が)と言うてくれはったんで…ラッキーでしたわ」
とのことでした。
ありがたし!
お仏壇をどうする? 問題

Image by Minh Huỳnh from Pixabay
大型の家具を引き取ってもらう時に
心に引っかかったのが、お仏壇。
希望であれば持っていける、とのことだったが…
家具のように簡単に”処分”するいうのは
いかがなものか?
とは言え、そこそこ大きさもあって、
一時置き場の借家に運ぶことなんて無理。
リフォーム後の家にも置くところがない…。
本来、お仏壇を処分する時は、御経を唱え”芯を抜いて”頂き、お寺で”お焚き上げ”して頂く、という手順らしい。しかし、そんな時間がない!
「家具」と割り切って一緒に引き取ってもらう方もおられる、とのこと。
”芯を抜いて”と言っても、既に母を田舎の家へ
引き取る際に、御位牌も一緒に田舎へ持って行っている。
”芯を抜く”というなら、
そのたタイミングではなかっか。
だけど、母を田舎まで何とかして連れて行く、という大事業を前に、深く考えている余裕はありませんでした。
「あ、御位牌も持って行かなければ」と慌ててまっさらの大判のハンカチに
1つずつ丁寧に包んで、荷物に入れたようなことでした。
御位牌なきお仏壇、だからもう、言わば”がわ”だけの状態。
そう考えれば、割り切っていいのかな、と思え、一緒に持って行って
もらいました。
田舎の家に並べ置いた御位牌には、毎日手を合わせていたので、多少なりとも
後ろめたさがは軽減されたと思います。
ご近所さんの協力
さて、処分するものは処分して、残す物たちをいったん
この家から出して、全面リフォームに取りかかってもらえるように、からっぽにしなければいけない。
残す物たちの置き場は…???
ご近所さんにたくさんの長屋の部屋を持っておられる方がいました。
そのほとんどは、今では戸建て住宅になって人の手に渡っていましたが、
4軒だけ、昔ながらのまま残っておりました。
その1軒は使われておらず、そこを貸してもらえるんじゃなかろうか…
と自分の頭の中だけで考えていました。
家主さんとばったり出会ったタイミングに、思い切って伺ってみました。
「こんなとこでいいんやったら」と快く貸して下さいました。
よかった〜!
もう長年使われていない家の中はほこりっぽく、床全面にシートを敷かなければなりませんでしたが、何と言っても家から歩いて約30歩。そこなら何往復も
すれば、台車に載せるなどして、一人で残った家財を運び込むことも不可能ではないと見込めました。
もしそこが借りられなかったら…という2番めの策は、全くありませんでした!!
本当によかった!!
家の中のゴミ、不用品をつめたゴミ袋は100個近くになったと思います。
120%ギューギューにつめては玄関に積み上げ、できるだけゴミ収集日に出し
ましたが、最もたくさん出た一般ゴミの収集日は週2回。
タイミングよく曜日が合えば、朝早くからひんしゅく買いそうなほど大量に
収集所に出しました。
でも1回で終わるわけがありません。
滞在中、曜日のタイミングが合わなければ出すことはできず、
次回来るときまで保管しておくしかありませんでした。
中味に食べ物のゴミがなければ、猫やカラスが荒らす心配はないけれど、
あれば荒らされて破られるので、何かを被せておいたりしないといけないので
面倒なのです。
…といって、食べ物ゴミこそ、害虫の心配があるので、家内に置いておきたく
ないもの。
そんな中、作業中の私と出くわしたご近所さんが、「一緒に出しといてあげるわ、置いときー」と言って、私が帰った後に次のゴミの日に出しておいて下さったことが2度ほどありました。
「できることがあったら言うてや」と親切に言って下さったけど、さすがに自分からお願いすることは気が引けできなかったので、その申し出は本当にありがたかったです。
雑草とのバトル勃発
ある夏の日の帰省で、言葉をなくして呆然と立ち尽くしたことが
ありました。
きれいに伐採してもらった後の庭一面が雑草に覆い尽くされていました。
伐採業者が言及してはいましたが、それは想像を絶する光景
でした。
自分の背丈をも超える高さの草が見渡す限り生え茂っていたのです。
(あれはセイタカアワダチソウというものではないでしょうか)

Image by Raymond Grison from Pixabay
眼前のジャングル……愕然としました…。
これはもちろん、何とかしなければなんない案件!
だけど、だけど、コレに取りかかってしまったら、かなりの時間を費やすことになるやろう…。
時間だけではなく、暑い中の作業で体力も費やしてしまうと、他の作業に支障をきたすのは目に見えてる。
今回の帰省にはリフォーム会社との打ち合わせだの何だの、
予定がつまっていて、時間の余裕は一切ないよ…。
…いったん置いとこう……。
見て見ぬふりを決め込んで、その帰省の回はノータッチで帰ったのでした。

UnsplashのAnnie Sprattが撮影した写真
さて、数ヶ月後。季節は冬。
暖房のない寒い部屋での片付け作業も、
夏の暑さとはまた違ったつらさがあり、
日も短いし…と、重い気持ちで帰省した私。
しかも、雑草処理という前回の宿題が残っているので、
尚更 気が重かったのでした。
勝手に無くなってくれるものでもなし、いつかは
何とかしなあかん…、重たい気持ちで庭に出ました。
ジャングルは健在。
冬になり、セピア色に変色した雑草だらけの庭。
そのうちの一本に手をかけると…
「あ!」
セイタカアワダチソウ(?)は根元からやすやすとポッキーン!茎を半分に
折り、それを束ねてまた半分に…と、小さな力でポキポキ折れてまとまります。
冬になって枯れて乾燥した植物はとても弱くはかない状態になっていたの
でした。
「しめた!これならいける!」

Image by Carola68 Die Welt ist bunt…… from Pixabay
力のない私は、大きな枝切りバサミで作業することが結構、労力のいる仕事でした。
持っているだけで重くてくたびれるのですから。
でも枯れた茎は素手で簡単に抜き、折り、次から次へゴミ袋に入れていくことができました。
こんなに効率よく、スイスイ作業が進むと想像してなかったので、前回、触ら
ないで置いておいてよかったな…
ほくそ笑みながら満タンのゴミ袋を次々に生み出していったのでした。
中味の詰まったゴミ袋を玄関脇の方へ移動している時、ばったり会った前の家のおばちゃんが、
「今日は木枝の(回収の)日やもんなぁ」と声をかけてきました。
「今日?!ほんま?!」
長らく暮らしてなかったから、月に1度の木枝のゴミ収集の日を記憶して
なかったのです。
回収は確か午後からだ! 出したい!
詰めたゴミ袋の口を急いで閉じて、これまで
できた4〜5袋分をすぐさま収集場に置き、
また雑草の刈り取り作業にもどり急ピッチで
進めました。
できれば全部出したい…。
それまでの疲れも何のその、
刈っては折り、折っては詰め、と他人が見たらびっくりする程のハイパワー作業ぶり。
自分でも笑えるほどよく動きました。
それから2袋、追加で収集場に運び、まだその後も3袋ほどできたけど、収集場はもうすっかりきれいになって収集された後でした。
無念…。
残りのゴミは次回繰越になりました。
余談ですが、今はうちの地域では「木枝ゴミの回収日」はなくなり、一般ゴミとして出すというルールに変わりました。
それにより、半透明の安いゴミ袋で出せていたのが、一般ゴミ用の有料ゴミ袋が必要となっています。
何回往復したことか…遠方往復の苦労
行ったり来たりしながらの実家の片付け。
合計すれば、いったい何往復したやろう?
10回はゆうに超えているのは確か。
夜間高速バスを乗り継ぎ、約12時間は移動時間。
寝ながらの移動です。
いえ、寝られはしないんですけど。
長時間、座席にしばりつけられている状態で、腰やら首やらが痛くなって
立ち上がると、体がギシギシと音をを立てて泣いてるような感じでした。
でも、このバス移動も2回、3回と回を重ねるうちに慣れてきて、移動中に寝られるようになると、時間が過ぎるのが速く感じて、はっと目覚めると、「あら、
もう京都に着くわ」なんて風になりました。
順応していくものやねぇ…人間って。
寝られるはずやな。
少ないパート収入を減らさんように、仕事はなるべく休まないようにしていた
ので、土曜、仕事終わりのくたくたの体で帰宅し、シャワーだけあびて、すぐに高速バス乗り場へ向かう、いうのが常でした。
幸いなことに乗り場は家から歩いて行ける距離でした。
帰りは帰りで、フル回転で片付け作業して、
疲れた体で京都駅へ向かい、職場と家族への
ささやかなお土産と夕食をバタバタと買って
バスに乗り込みます。
ああ…またしばらく京都ともバイバイだな…
郷愁にかられながら、窓の外に見える駅の
風景をぼんやり眺めて見送りました。
時間の限り、体力の限り、動いた数日間を経て、バスに乗り込んだら
もうできることはない、もうしつくした、と思うと体が休みモードに
入るのでしょう、最初のトイレ休憩まで、沈み込むように眠れるのでした。
長時間かけてもバスで移動した理由は、何と言ってもコストが安いから。
何度も往復しなければならないので、安いにこしたことはなかったのです。
実家の大幅リフォームでかなり費用がかかることもあり、少しでも節約
したかった…。
次に、時間のロスがないから。かかる時間自体は長いけど、寝ている
深夜の時間に移動完了するから、移動で1日つぶしてしまわなくて済む
ことが大きかった! 現地での時間は少しでも長く取りたいのでね。

UnsplashのEricThrillerが撮影した写真
長距離バスも3列独立型(座席が横並び2席になっているのでなく1席
ずつで、左・中央・右と3列になっている)を選べば、隣の人に気を
遣ったり煩わされたりすること
なく、ゆったりと過ごせるし、
カーテンを閉めればプライベート
空間になるのでリラックスできます。
しかーし!
ハズレくじを引くと、前席の人が後ろへの気遣いゼロの人にあたり、
リクライニングをいきなり全倒ししてきて、びっくりすることがある!
そうなると、顔の前まで全席の背もたれが迫ってきて、すこぶる窮屈で
不快な旅となります!!
これだけは運次第なんやわぁ…。
残った家財を借家へ手運びで移動
何往復も行ったり来たり、と言えば…これも。
バチが当たるんとちゃうかと思うほど、あれもこれも、大胆に捨て
去って、最小限にした家財。
全面リフォーム工事に取りかかってもらうために最後に残された仕事は、それを借家へ移動させること。
古い昭和の長屋のたたずまいのその借家は、実家から徒歩で約30歩。
非常にありがたい立地にありました。
古いガラスのはまった木の引き戸の玄関も、昔のまんま。
大家さんから渡された小さな鍵を差し込んで引き戸を
開けると、中は手前と奥の2つの部屋で、真ん中のしきりの襖も、
押し入れの襖も、外された状態でした。
自分がまだ子供の頃、ここで生活をしていた一家の
ことを思い出しました。
お父さん、お母さん、そして男の子2人の兄弟やったな…。
この部屋でつつましく団らんされていたんやなぁ…。
その一家を最後に、もう長年の間、誰も住んでいなかった
と記憶していました。

UnsplashのAlin Gavriliucが撮影した写真
畳も古く埃っぽいので、裸足で
上がるのはためらわれ…
準備周到、持参したスリッパを
はいて上がり、これまた昔ながらのひものぶら下がった電気をつけると、薄暗くも最低限の明かりが
確保できました。
田舎のホームセンターで購入してきた薄手のブルーシートを畳や押し入れ
スペースに敷きつめて、荷物の受け入れ準備は完了。
さあて、一人で全部運び込むのに、どれくらいかかるやろう???
布団、衣料品の入った衣装ケース、大量の着物類(祖母や姉妹の遺品も含むと
思われる)、宝飾品、仏具、チェスト・木の棚などの家具類、アルバムや
記録物、本、カーテン、雛人形、兜飾り、大工ツール、食器、キッチン用品、
扇風機・ヒーター・ジューサーなどの家電……。
文字にしてまとめると、こんなものか、という感じがするけど、
なかなかの作業量だったことは申しておきたい!
抜かりなく現地受取にしてネット注文しておいた
折り畳み式台車に載せて、ゴロゴロ押しながら
荷物を運び始めたけど、アスファルトの凸凹により
載せたものがずり落ちそうになるし、借家の入口に
2段程の階段があるので、その下までしか付けられ
ませんでした。
近所のおじちゃんが手押し車も貸してくれたけど…
結局、少しずつ両手に抱えて運ぶのが一番効率的でした!
途中、ポツンと雨が落ちるのを感じ、濡らしてしまっては保管中のカビが心配!と、ピッチがさらに上がり、休む間も惜しんで作業を進めました。
リフォーム会社の方から、冷蔵庫と洗濯機は置いておいて大丈夫、と言われた
のでそのままにし、ぎりぎりまで使っていた電子レンジを最後に運びこんで、
終了!
借家の奥の方から手前へと、最初から几帳面に隙間なく置いていったので、見事なほどにぴったりと荷物は納まりました。
雨もひどくならずラッキーでした。
(1日雨になれば作業ができず、
予定が大幅に狂うところでした)
リフォーム会社の人も驚いた、完璧仕事! えっへん
( リフォームプランの進行については後でお話しするので、時系列的には前後
しますが… )
晴れてリフォーム工事の着工日を迎えることとなり、営業の方とプランナーの方が最終の確認に来られ、実家の中に入って驚嘆されました。

Image by Olya Adamovich from Pixabay
「これはすごい!!」
私が見事に家の中を空っぽにしていたからです。
家の中を空にする、とは言っても何やかんや残ってしまうものなんやと思います。
うっかり持ち出し忘れた物やったり、ゴミの残骸やったり…。
それがうちは一切なかった。
「でしょ〜?(笑)」と、私。
私って結構、完璧主義かも…ふふっ。

Image by mejiamelissa from Pixabay
営業さんの話によると、つい先日リフォームを請け負った家は処分品が色々残っていたので、その処分も一緒にすることになり、費用が
プラス5万円上乗せになった、とのこと。
できる限り「自分が動いて、自分でやる」
ことが一番の節約やなぁ、 何と言っても。
THE 達成感!
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